先生目線の合格体験記 2020年修道中学 RXくん その②

小6に入った頃から別の問題が発生しました。お母さんの期待値というか要求が高いのです。お母さんも我が子を思っての愛情なのでしょうが、「お父さんと同じ学校に入れなければ!」というこだわりが強くなってしまいテストの結果に一喜一憂するようになりました。

そして、そのプレッシャーがRくんのメンタルに悪影響を及ぼし始めました。僕も小6でちょっとやる気になったなと感じたくらいから、「社会もちゃんと覚えようね」とじょじょに社会の暗記の仕方を伝えて課題を出すようにしたりもしましたが、Rくんの目が死んでいるので6年生の1学期は腹を括りました。

 

まずは、この子のプレッシャーを減らすことが先決だ、と。

あまりに疲れていて、眠そうな時(お母さんのプレッシャーで前の日も相当させられてたようです)に、「しばらく30分くらい寝てていいよ」と言って本当に寝かせたことも何度かありました。

 

「塾の本当の消費者=お金を出すのは保護者だ。」という言葉をよく聞きます。

 

ですが、僕は本当のお客さんは子供=生徒だと思っています。

だって、僕が教えることで変わるのは誰の人生でしょうか?

それは本人です。

ここから60年も70年も生きていくのは生徒です。

 

だから、保護者に言われたことに、はいはいと従うことはしないと決めています。もちろん、是々非々で判断して、保護者が正しいなら(これも多くあります。悲しいかな、正しければ正しいほど子供は感情的に反発するのです)、同じことを生徒に説明します。

だけど、保護者の意見が生徒の立場になったらプラスにならない意見なら「それは、違いますよ。」とはっきり言います。

それで「否定された!」と不愉快な思いをした方もいると思います。はっきり聞いたわけではないですが、退塾した方もいらっしゃいます。

 

だけど、目先の授業料のために「だれのため?なんのため?」をまげても仕方ないと信じています。

最近は率直に意見をしたことで、子どもが好転して僕のことを信じてくれる保護者も多くなってきました。八方美人より「嫌われる勇気」が大切なんだと思います。

 

小6の間は、お母さんとぶつかりながら、Mくんの精神が安定してとりくめるように腐心し続けました。

 

 

彼は広島での男子の全員が目標にする修道は合格圏にいました。

たしかに、最上位の広島学院や広大附属には物足りない面はありますが、そこを追い求めすぎてメンタルが崩壊するのが怖かったです。

 

なんだかんだ否定的なことを書いてきましたが、この子は抜群に「かわいい」のです。しっかりしていない、まだ子供な部分も長年付き合ってくると愛着も湧いてきます。

2年以上も教えていて性格の良いところも悪いところも分かっているし、Mくんも僕に懐いてくれています。

 

目先の合格も大事だけど、ハッピーな人生を歩んでほしい、そのためにこの受験が悪夢の記憶ではなく、人生の糧になる体験にしてあげたいと思っていました。

 

 

彼の愚痴はしょっちゅう聞きました。なんなら教えるより、愚痴の相手をしていたかもしれません。

ちなみに、お父さんにもこの話を率直にしたこともあります。

そうすると、「そうなんですよ。私もそう思ってますが、なかなか聞いてくれません。先生もそう言ってたよと伝えてもいいですか?」と、同じ意見でした。

 

お母さんが読まれたら不愉快に思われると思います。その行動が子を思う愛情から出たのは間違いないです。ただし、傍目八目のように、当事者になると冷静でいられないのかもしれません。

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