合格体験記 N・Nさん追記 先生目線の合格体験記

Nさんは推薦入試に合格しました。

ただし、学校から推薦がもらえればほぼ絶対合格する指定校推薦では無く、合格率が数倍の公募に近い競争のある推薦入試に合格しました。

正直に言えば僕の功績ではないと思います。入試科目は小論文・面接・実技です。

おそらく、ずっとやってきていたバイオリンが上手で、実技科目で高得点をあげて合格したんだと思います。私が担当した小論文が合格の決め手になったとは、思えません。練習して対策した分、そこそこの点は取れたから、足を引っ張らなかっただろう、と言うくらいでしょう。

今回、感じたのは「小論文の指導は難しい。」と言うことです。もっと言うなら、「指導」はできます。ただ、「上達」させるのは難しいです。

そもそも小論文は、与えられたテーマについて自分の意見を制限字数以内で述べる、と言う課題です。そこで問われるのは、いかにオリジナリティのある意見を論理的に述べられるかです。そして、それがいかに理路整然と述べられているかも評価の基準になります。
では、この意見のオリジナリティは鍛えられるか?というのは、まだまだこれからの私の課題です。Nさんも体験記に書いているように、私はNさんがやってきた課題や過去問に、色々な視点や違った考え方やをその場で考えて提示しました。

おそらく、「そんな考え方もあるのか!」くらいの驚きは与えたと思います。

ただ、私のアイデアは参考にはなったでしょうが、同じように頭が閃くようにすぐにはなりません。今まで見聞きし、体験してきたことと日々の興味や思考が反映されるのです。(そういう意味で、私が彼女よりいろいろと思いつくのは生きてきた年数や経験の違いもあるので単純に比較はできませんが)

なんか、合格体験記なのに、できない話ばかりですみません。小論文の指導は難しいのです。その難しさについてはまた書きます。(ただ、私が指導した人の小論文の合格率はなぜか高いので不思議です(笑))

ところで、日本史が大変だったとNさんは述べてます。ええ、大変だったと思います。結構やらせましたから。ここで私は大きな「発明」をしました。
夏休みが明けた時に、何かの話の流れから「日本史が覚えられない」と彼女から相談されました。よくよく話を聞いてみたところ

コイツ、覚える気がない。

と感じました。
私は、生徒の背後にあるオーラや雰囲気を、直観で感じて指導に生かすのですが、その時の彼女の背後に見えたのは

ワタシ日本史オボエナイ。オボエラレルハズガナイ。絶対オボエラレナイ。オボエルモンカ。

という怨念のようなオーラでした(笑)

暗記させるということは、私にとっては得意なことです。

来週の授業までに○○まで覚えて来い、と宿題を出し、授業が始まるより少し前に来てもらって、覚えたかの確認をすればいいのです。

極論すれば、暗記科目は努力です。逆に言えば、努力でなんとかなります。
数学や物理のように、もともとのアタマの良し悪しで決まってしまい、努力しようにも理解できないからどうにもならない、と言うことはありません。指導する側から言えば安パイです。誰でも「やらぜるを得ない状況」に追い込めば伸びます。

ちなみに、実は頭の回転が速い子には、この地味な暗記を嫌う子がいます。こういう子にとっては、難解な数学や物理が、一回理解してしまえばいいラクな小目で、日本史が地味に暗記し
ないといけない(しかも、漢字が多くて面倒臭い)逃げたい科目になります。

さて、Nさんについても「でもセンターの入試科目だからやらない訳にいかないよね。」と、納得してもらった上で毎回暗記の宿題を出すことにしました。

最近は便利な本があります。山川出版社の教科書とまったく同じ文章が書いてあり、覚えるべき単語が空欄になってる本があるのです。この空欄に正しい単語をオレンジ色のペンで記入させます。するとその上から赤色の半透明なシートをかぶせると覚える単語が消えます。シートを外せばすぐ答えが分かります。これを使えば何回でも暗記のテストができます。

暗記は何回もノートに書いてする、と言う人もよくいます。私は書くより赤シート法をお勧めします。
まず、自分が覚えているのは覚えてないのか一目瞭然です。ノート書き法だと、「これだけ書いたから覚えているだろう。」になります。

さらに、赤シートをかぶせた状態で答えられない時に「えっと、なんだったっけ?えーと、えーと。」と脳はストレスを受けます。そして「知りたい」と感じた時に赤シートを外すと答えが出てきて「ああ!『天皇機関説』だった!」となります。この方が必要と感じた分、頭に残り、暗記の効率が良いです。

さて、Nさんにも毎週覚えてくる範囲を決めて、暗記をしてきて確認を授業前にすることにしました。これは、今までの生徒でもよくやった方法です。

ここで、Nさんの「オボエナイゾ」オーラが気になり、私はある方法を思いつきました。

それは、「来週までの暗記の課題は出す。ただし、2日に一回、今覚えた単元をメールで私に報告しなければならない。3日連絡がない場合は先生から『ちゃんとやってるの?』と連絡が行く。」と、言う方法です。

考えてみて下さい。一週間は意外と長いです。しかし、長いと思っていると意外に短くもあります。暗記が嫌いな子は多分最初の4~5日は「暗記しなきゃ。でも、まだ間に合う。」と考えて先延ばしにするでしょう。そして、最後の2日や前日に「しまった、一週間分の課題しないと!」と慌てて暗記するので、覚えきれないまま期日を迎えることになります。チェックしてみたらあまり覚えてないということになります。

これに、気づいてメール報告法を思いつきました。これだと二日おきに報告義務があるので毎日暗記せざるを得ません。

この方法は抜群にうまくいきました。私も「こんにちは『幕藩体制の動揺』と『化成文化』覚えました!」と彼女から来るメールに心癒される日々でした(笑)

この方法を始めてからの彼女の暗記チェックの正答率は驚異的に上がりました。
おそらく、どんどん暗記して日本史を「征服」する感覚を持てたんだと思います。
授業の前に日本史のチェックをしている時の彼女の背中は

ワタシ日本史オボエテキタ。ワタシ日本史オボエラレル。日本史オボエルノスキ。

と言う自信のオーラが出ていました。
まあ、推薦で合格したから結局は日本史は関係なかったのですけどね(笑)

ただ、覚えられないと思っていた日本史を、私の目標設定に管理されながら覚えていった経験は、彼女の人生において「やればできた!」と言う貴重な財産のような経験になったのでは?と思います。

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